実習生の送出国

– インドネシア –

目次

インドネシア

インドネシアとは?

国名:インドネシア共和国

面積:約192万平方キロメートル

人口:約2.70億人(2020年 インドネシア政府統計)

首都:ジャカルタ 人口1,056万人/2020年 インドネシア政府統計)

民族:約300(ジャワ人、スンダ人、マドゥーラ人等マレー系、パプア人等メラネシア系、中華系、アラブ系、インド系他)

言語:インドネシア語

宗教:イスラム教 86.69%、キリスト教 10.72%(プロテスタント7.60%、カトリック3.12%)、ヒンズー教 1.74%、仏教 0.77%、儒教 0.03%、その他 0.04%(2018年宗教省統計)

インドネシアの経済

主要産業(2021年名目GDP構成比/インドネシア政府統計)

製造業19.2%、農林水産業13.2%、卸売・小売12.9%、建設10.4%、鉱業8.9%、運輸・通信4.4%、金融・保険4.3物流・倉庫4.2%、行政サービス・軍事・社会保障3.4%、その他14.6%

GDP(名目)2020年 10,584億ドル (参考;日本 50,316億ドル)

国民一人当たりGDP(名目)2021年 4,349.5ドル(参考;日本 40,048ドル)

経済成長率 : 2021年 3.69% (参考;日本 1.66%)

貿易相手国 : 輸出(1.中国、2.アメリカ、3.日本)、輸入(1.中国、2.日本、3.タイ)

為替レート : 1ドル=15,646 IDR, 1,000 IDR8.755円 (20221215日現在)

 

日本からの経済協力(2019年)

有償資金協力 1,551.10億円、無償資金協力 88.26億円、技術協力 56.58億円(JICA分のみ)

 

主要援助国(2018OECD/DAC(グロス)、%は二国間援助に占める割合)

ドイツ39.1% 日本20.7% フランス14.8% オーストラリア8.5% アメリカ8.2

インドネシアと日本との関係

 日本とインドネシアは60年以上にわたり伝統的な友好国であると同時に、民主主義等の基本的価値や法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の構築という目標を共有する戦略的パートナーとして、二国間協力に加えて、地域や国際社会の諸課題について連携している。2018年には日・インドネシア外交関係開設60周年を迎え、各種の記念事業が実施された。

 要人往来も活発に行われてきており、近年の首脳の往来としては、20196月にジョコ・ウィドド大統領がG20大阪サミットに出席するため訪日、202010月には菅総理が総理就任後の初の外国訪問において、ベトナム、インドネシアを訪問、20224月には岸田総理大臣がインドネシア、ベトナム、タイ及び欧州を訪問した。その際の日・インドネシア首脳会談において、両首脳は、地域が多くの課題に直面する中、両国が戦略的パートナーとして、多くの本質的な原則を共有する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」と「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」の実現に向けて協力を強化することで一致した。

 また、地域大国でもあるインドネシアとの協力は、地域の平和や安定にとっても重要であり、安全保障・防衛協力分野では、201512月に日本とASEAN加盟国との間で初となる外務・防衛閣僚会合を開催し、20213月には第2回会合を開催した。第2回会合に際しては、防衛装備品・技術移転協定を締結した。

(外務省 インドネシア基礎データより)

 

  • 在日インドネシア人  59,820人(202112月末現在 出入国在留管理庁)
  • 在留邦人数  16,539人(2021年 在留届により)

インドネシア人の特徴

①日本語の発音が上手

インドネシアでは高校等で日本語の教育をされているケースもあり、日本のアニメやアイドルの人気が高く日本語の習熟しやすい環境にあります。また、インドネシア語は日本語と母音の使い方が似ており、聞き取りやすい日本語を話します。他国の技能実習生と比較し、技能実習生が話す日本語は聞き取りやすい傾向にあると言えます。

②イスラム教徒

インドネシア人は約90%がイスラム教徒です。インドネシア人技能実習生を受け入れるにはイスラム教の理解が必要です。

  • 15回礼拝があります(勤務場所では、スペースの配慮が必要です。
  • 断食(ラマダン)の期間が約1か月あります。(2023年は4月ごろ 毎年、時期は異なります)
  • 豚肉・アルコール・生ものは、基本的に食しません。
  • 女性はヒジャブ(頭に着用するスカーフのようなもの)を着用します。

③和気あいあい

インドネシア人技能実習生は、人間関係のトラブルが発生しにくい傾向にあります。

インドネシア人は大変温厚で協調性を重んじます。反面、リーダーシップを持ち合わせた人材の発生が少なく、受入企業様にとっては1対ALLの関係が必要となるケースが多々あります。

また、過去に日本が占領していた歴史がありますが、植民地時代から解放されたという解釈をしている傾向もあり、親日家が多くいます。また、アニメやアイドルの存在がインドネシア技能実習生の親日であることに大いに影響を与えています。

 

 

JGSの送出しは、なぜインドネシアから?

技能実習生の失踪者数の推移(出入国在留管理庁調べ)によれば、失踪者数や失踪率は国によってばらつきがあります。

 参考データ 技能実習生の失踪者数の推移(法務省)平成25年~令和4年上半期

中国やベトナムからの技能実習生は失踪するリスクが高く、フィリピンやインドネシアからの技能実習生は少ない傾向にあります。もちろん国籍を理由として失踪者が多いという判断は、すべてが正しいわけではありません。

一方で、母国での実習生の負担する金額も様々であり、母国での負担する金額の大小で抱える借金額が異なり、その借金が日本での職場環境や雇用条件のミスマッチング等から起因する途中帰国手続きの妨げになっている可能性があります。

技能実習生の国別失踪率

2022年7月に出入国在留管理庁調査によると以下の表の通り、国別の失踪者の数は大きく異なります。失踪率は、ベトナム人が高く、インドネシア人、フィリピン人は低いという状況です。特にベトナム人の失踪率は増加しており、国内でも大きな問題となっています。

技能実習生が日本に来るために

技能実習生として来日するために、実習生はどのようなステップなのでしょうか。

実習生(この状況では候補生)は送出し機関が募集する受入企業の求人にエントリーをします。エントリーの仕方は、国によって様々ですが、送出し機関のSNSを見たり、勉強する日本語学校や教育訓練施設の先生から教わる場合が多いです。また、ブローカーと呼ばれる媒介業者を経由して求人に応募する場合もあります。実習生は、求人に応募するためにも様々な媒介を経由し、そこで手数料や講習費用を支払って内定を勝ち取ります。

内定後は、送出し機関の講習施設にて入国前講習に参加します。ここで日本語や日本の生活習慣などを学び、パスポートや就労資格申請のための手続きを行います。この講習も実習生が負担する場合が多いのです(下記参照)

技能実習生が日本入国前に抱える借金

同じ技能実習生と言えども国籍により、現地で負担する金額は異なります。前項で記載した送出機関に支払う費用に加え、国によっては多額の保証金やブローカーと呼ばれる媒介業者への費用が必要となります。下図の通り、多額の借金を抱えて技能実習生は日本入国することになります。

上記のことから、日本入国のため技能実習生の失踪のリスク、また費用負担が少ない国として、「インドネシア」、「フィリピン」が挙げられます。フィリピンは、現地政府の要請もあり日本側の費用負担が大きく、JGSとしてはなかなか踏み出せていない現状があります。「ミャンマー」「カンボジア」の失踪率の増加傾向を鑑み、JGSは「インドネシア」に注目し、「借金0」を実現可能な送出機関と協定を締結しました。

JGSは、よりリスクの小さい送出し国として、「インドネシア」をおすすめています。